作:日向理恵子 2017年5月8日
2008年から続いている「雨ふる本屋」シリーズ3作目。海外でも翻訳されて出版されているらしい。ちなみに、最新作は5作目「雨ふる本屋と雨かんむりの花」である。
児童文学・一般向けでもあまり見ないタイプの雰囲気の物語かもしれない。(個人的見解)シリーズを通して描かれているのは、想像や創作の世界であったり、本を読むとは、文学とはなにかといったことのように感じられる。
読んでいる間、昔「みんなのうた」で聞いた曲が頭の中で流れていた。自由であり、不自由であった子供の頃を思い出す。
物語は、暗い展開もほとんど無く、安心して楽しめる。僕は割と暗めの作品が好きなのだが、荒んだ心に潤いをもたらしてくれるような作品も好きである。
あの頃に比べて、よりいろいろなことを知った今は、その点で自由かもしれない。色々な世界に飛べるようになったからだ。一方で、幼い頃から身につけてきた「フツーは〇〇だ」という偏見が、僕を不自由にもしている。知恵は、僕たちを自由にし、不自由にしている。
残りの第4作・第5作は積ん読が減ってきたら読んでみよう。楽しみだ。
(この感想文は、過去に書いたものです。)
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