今と昔の月を想う

ぱくたそ(www.pakutaso.com) より

2022年1月15日(日本時間)、トンガ付近の海底火山が大規模噴火を起こしました。

噴火による空振で津波が発生し、遠く離れた日本でも、潮位の上昇が確認されました。

ちなみに、日本各地のアメダスを確認すると、一時的に気圧が上がっている様子がよくわかります。いわゆる衝撃波です。

現地では、インターネットが駄目になっているらしく、被害状況がなかなかわかりにくい状態です(2022年1月20日時点)。遠く離れた日本にいる僕ですが、心配です。

ところで、噴火に関して、少し気になる話があります。

1991年6月、フィリピンのピナツボ火山が噴火した2年後に、皆既月食があったのですが、噴火によって大気中に放出された粒子などの影響で、かなり暗い月食になったのです。

(どれほど暗かったかは、インターネットで調べてみてください。見たことがないほど暗いです。)

さて、今年(2022年)の11月には、皆既月食があります。去年11月には、「限りなく皆既に近い部分月食」が見られましたが、今年は正真正銘の皆既月食です。19時台から約1時間半、ゆっくり楽しむことができます。

この月食ですが、大規模噴火の影響で、1993年のときと同じように、暗くなるかもしれません。もしそうなれば、ある意味で貴重な月食となるでしょう。

ところで、このようにして過去の月の写真を見ていると、不思議な感覚になります。1993年は今から約30年前です。調べると、欧州連合が発足した年、環境基本法が成立した年、などと出てきます。当然、スマホや現在のような形のSNSはない時代でした。ここ30年で時代は大きく変わり、またその変化は加速しているのです。

一方で、月の姿は殆ど変わりません。多少首をふることはあっても、様々な物理法則に従って、ほぼ規則正しく動いています。月は、親となる青い星、塵にすぎずとも、少しずつ故郷の惑星を傷つけている我々の社会をどう見ているのでしょうか。

月の姿が30年前と今とで殆ど変わらないように、おそらく、我々の社会にも普遍的に存在するものがあります。未曾有の危機にあっても、時代がどれほど変化しても、変わらず人類を支えているものは、大切にしたいものです。

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